📄8月に日経の記事で目にしたニュースが、ふと心に残った。
P&Gジャパンが、景品表示法違反で措置命令を受けたという内容だった。
対象となったのは「ファブリーズ お風呂用防カビ剤」。
「お風呂に置くだけで黒カビを防ぐ」
「防カビ効果が約6週間持続します」
──だけど、その根拠は「不十分」だったと判断されたという。
このニュースを読んで思い出したのは、
自分がある商品に対して、似たような“ためらい”を感じたときのことだった。
🧽あるトイレクリーナーを「使う前」と「使ったあと」
ジョンソン&ジョンソンのトイレクリーナー「スクラビングバブル」。
「フチ裏の黒ズミ・汚れもこすらず落とせる」というキャッチコピーがついている。
この商品を最初に知ったのは、あるYouTuberが紹介していた動画だった。
日常の手間を少し減らして、楽に暮らすための便利な道具を、
落ち着いた語り口で紹介してくれる人だった。
一年ほどその人の発信を見ているうちに、
きちんと考えて選び、使った上で紹介していることが伝わってきて、
「これなら、試してみてもいいかもしれない」と思うようになった。
とはいえ、すぐには手を出さなかった。
「本当に、こすらず落ちるのかな」という気持ちもあったし、
古いトイレだったので、あまり強くこすると傷がつきそうだという心配もあった。
それでも一度試してみたら、
とくに大きな変化があったわけではないけれど、悪くはなかった。
しばらく使ってみようかなと思えるくらいには、違和感がなかった。
その後、トイレ自体をリフォームした。
今のものは構造がすっきりしていて掃除もしやすい。
スクラビングバブルを使うと、全体がきれいになっているような気がする。
結果的に、いまも使い続けていて、もう3年になる。
🙋♀️信頼のかたちは、いろいろある
この商品を買ったとき、特に「信じて買う」と決めたわけではなかった。
ただ、「一度試してみて、合わなければやめればいい」──そのくらいの距離感だった。
日用品というのは、どこかでそういう曖昧な形で生活の中に入ってくる。
強く期待していないぶん、少しでも不快じゃなければ、自然と続いていくことがある。
P&Gやジョンソン&ジョンソンのような大手企業の商品は、
スーパーやドラッグストアの棚に並んでいて、手に取りやすい。
見慣れたパッケージやCMに囲まれているうちに、
「これにしておけば大丈夫そう」と思えてくることもある。
そういう“なんとなくの安心感”もまた、
ひとつのバイアスなのかもしれない。
🧠バイアスと共に暮らすということ
人は、「効果があるかどうか」だけでなく、
「よさそうに思えるかどうか」で選ぶことがある。
でもそれは、決して間違いではない。
バイアスというのは、判断を速くするためのしくみで、
私たちはそれとうまく折り合いをつけながら、日常をまわしている。
今回のP&Gの件を読みながら、
そんな日々の判断のことを、ふと思い出していた。