空を見上げる。
あの向こうには何があるのだろう。どこかの惑星にも、空を見上げている誰かがいるのだろうか。
そんなことを考えているうちに、いつの間にか、生きることや死ぬことを考えている。
人は死ぬとき、自分の人生をどう振り返るのだろう。
よく働いた。人の役に立った。誰かを幸せにした。いい人生だった。
そう思える人もいるだろう。
私も、そういう人たちを尊敬している。社会は、日々働き、誰かの困りごとを解決してくれる人たちによって支えられている。
けれど、私は少し違う。
誰かの何気ない言葉や、ふとした表情が気になる。なぜあんなことを言ったのだろう。なぜ私はこんなふうに感じたのだろう。
考えているうちに、また別のことが気になってくる。
答えが出るとは限らない。
何かの役に立つとも限らない。
そんなことを考えて、誰かと話して、また考えて、ときどき文章にする。
GDPには、ほとんど貢献しない時間だろう。
それでも、不思議と満たされている。
なぜそうなのか、自分でもよくわからない。
生まれつきの気質なのか、これまで生きてきた時間がそうさせたのか。
ただ、そうなのだ。
いつか私も、自分の人生を振り返る日が来る。
そのとき、何を思うのだろう。
もっと働けばよかったと思うのか。もっと人の役に立てばよかったと思うのか。
それとも、あの空はきれいだったな、と思うのだろうか。
今日も空を見上げる。
答えはまだない。
けれど、こうして考えている時間が、私は好きなのだ。