忍者通訳の記録帖

気配の通訳・翻訳所。空気、沈黙、すれ違い──そしてたまに、自分自身。

#320 🥕第3話【だいこんさん物語】 ふたごとみつごー卒業、ぼくたち・ワタシたち、旅に出ます

 

土の中から見上げると、いつもの空がまぶしかった🌞。
ある朝、ふいにぼくの番がきたのだ。

すぽん、と音がして
土の手ざわりが、ふっと消えた。

あ、ぼく、ぬかれたんだ──って思った😮。

まわりにいた仲間たちは、まだ下にいた。
「行ってらっしゃい」って、声が聞こえた気がした👋。

上に出ると、やさしい手があって、
「わぁ、いい形」と笑ってくれた😊。

ぼくはちょっと細かったけど、
でもうれしかった🌟。

それにね、
ぬかれたの、ぼくだけじゃなかったんだ。

ふさふさの中にかくれてた
双子のだいこんさんも、一緒にぬかれてたんだ!👯‍♂️

「えっ、2本だったの?」って、
あのひともびっくりしてたよ😆。

まわりを見たら、なんと三つ子もいたんだって!
すごいよね、土の下って不思議でいっぱい🪄。

ぼくは今、あの人の 玄関で、抜かれた 他の子たちと一緒に、葉っぱを風になびかせながら、
ちょっとした誇らしさにひたっている。

きょうは、ぼくの卒業の日。
ありがとう、畑。ありがとう、みんな🍀。

(つづく)📘
✨次回予告:「ふたご・みつごの ひみつ会議」!?🤫