忍者通訳の記録帖

気配の通訳・翻訳所。空気、沈黙、すれ違い、視点の跳躍──そしてたまに、自分自身。精度はいつも道の途中。  

2025-10-23から1日間の記事一覧

#913🪞伝わらなかった言葉の奥に

最近、人生経験と知恵に関する言葉を読んでいて、ふと中学時代の先生のことを思い出した。その先生は、授業中や雑談の中でよく「俺は生徒たちに嫌われている」と口にしていた。私はそのたびに少し不思議な気持ちになっていた。そんなこと、わざわざ言わなく…

#912🌙 なぜハラスメントはなくならないのか――ベネフィット・ワンのニュースを読んで

ベネフィット・ワンという会社の社長が、社員へのハラスメント行為を理由に辞任したというニュースを読んだ。企業向けの福利厚生サービスを手がける会社で、第一生命の子会社だという。 社員の**「健康経営」や「働きやすさ」を支援する会社の中で、ハラスメ…

#911🌘 優しさの境界線──ある拒絶から生まれた解放

最初にその人のブログを読んだとき、私は深く感動した。あたたかく、ふんわりとした言葉で、人の心の触れあいを描く。 「ちょっとした気配りがあれば、世の中はうまく回るのかもしれない」── そんな優しい着地の仕方をする人だった。 あの頃の私は、まだブロ…

#910🎸ボブ・ディランと“書くように生きる人”

ある朝、短い英語の放送を聞いていた。たった5分ほどの番組。その中で語られたのは、ボブ・ディランという一人の音楽家のことだった。 彼はどこへ行ってもタイプライターを持ち歩き、旅先でもホテルでも、ひたすら曲を書き続けていたという。 「曲を書くこと…

#909🌙 読む人のいない物語

️ 数字の止まった場所で、それでも言葉は息をしている。 Ⅰ.書くという呼吸 ✍️ 女は、朝になると机に向かった。湯気の立つカップの向こうに、白い画面が、まだ眠っているように光っている。 ☕️ その画面の中で、女は世界を生む。花びらのような言葉を散らし…